■概ピタゴラス数(その6)

 小学生でも発見できる数の性質として

 2・2=2+2=4

 1・2・3=1+2+3=6

 2^4=4^2=16

など,同じ結果になる特異数があげられる.

 フィボナッチの等式としてよく知られている恒等式

  (a^2+b^2)(c^2+d^2)=(ac−bd)^2+(ad+bc)^2

は簡単に確認できます.この公式は2つの整数がともに平方数の和の形をしているなら,その2数の積も平方数で表されることを示していて,複素数と2平方和問題との関連を示しています.

  50=1^2+7^2=5^2+5^2

  65=8^2+1^2=4^2+7^2

  a^2+b^2=c^2+d^2,a≠b,c≠d

という条件をつけなければ,50は2通りの異なる方法で,2つの平方数の和として表すことができる最小の整数であることが理解されます.

  a^2+b^2=c^2+d^2

において,abcd≠0,a≠b,c≠dなどの条件を付けなければ

  25=5^2+0^2=4^2+3^2

  50=1^2+7^2=5^2+5^2

  65=8^2+1^2=4^2+7^2

  85=9^2+2^2=7^2+6^2

  100=10^2+0^2=8^2+6^2

 3つの平方数の和として2通り以上に書ける数は知られていて

  62=1^2+5^2+6^2=2^2+3^2+7^2

  129=10^2+5^2+2^2=8^2+7^2+4^2=8^2+8^2+1^2+11^2+2^2+2^2

 また,4つの平方数の和として2通り以上に書ける数では

  1718=7^2+12^2+25^2+30^2=40^2+9^2+6^2+1^2

などがあります.

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