■ワイソフ多胞体研究会(その6)

 正八面体の中心を通る断面を考える.うまく切ると正六角形が現れる.これを座標を使って考えてみよう.

 正八面体の6個の頂点を(±2,0,0),(0,±2,0),(0,0,±2)とし,平面:x+y+z=0で切った切り口を求めると,

  (−1,0,1),(0,−1,1)

  (−1,1,0),(1,−1,0)

  (1,0,−1),(0,1,−1)

となり,正六角形f=(6,6)が得られるというわけである.シュレーフリ・ワイソフ記号では{3}(11)と表される.

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 4次元では8個の頂点を(±2,0,0,0),(0,±2,0,0),(0,0,±2,0),(0,0,0,±2)とし,切断面:x+y+z+w=0で切った切り口を求めると,+1は1個,−1が1個,0が2個の座標をもつ12頂点

  ±(1,−1,0,0),±(1,0,−1,0),±(1,0,0,−1)

  ±(0,1,−1,0),±(0,1,0,−1),±(0,0,1,−1)

からなる図形であること判明する.これは立方八面体f=(12,24,14)である.シュレーフリ・ワイソフ記号では{3,3}(101)と表される.

 5次元でも同様に10個の頂点を(±2,0,0,0,0),(0,±2,0,0,0),(0,0,±2,0,0),(0,0,0,±2,0),(0,0,0,0,±2),切断面:x1+x2+x3+x4+x5=0で切った切り口を求めると,+1は1個,−1が1個,0が3個の座標をもつ20頂点からなる図形f=(20,60,70,30)である.シュレーフリ・ワイソフ記号では{3,3,3}(1001)と表される.

 6次元では,+1は1個,−1が1個,0が4個の座標をもつ30頂点からなる図形f=(30,120,210,180,62)である.シュレーフリ・ワイソフ記号では{3,3,3,3}(10001)と表される.

 7次元では,+1は1個,−1が1個,0が5個の座標をもつ42頂点からなる図形f=(140,420,490,280,84,14)である.シュレーフリ・ワイソフ記号では{3,3,3,3,3}(100001)と表される.

 8次元では,+1は1個,−1が1個,0が6個の座標をもつ56頂点からなる図形f=(56,336,980,1680,1736,1008,254)である.シュレーフリ・ワイソフ記号では{3,3,3,3,3,3}(1000001)と表される.

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