■ワイソフ多胞体研究会(その4)

[1]αn,βn,γnなどを原正多胞体とする1種の準正多胞体(ワイソフ多胞体)の面数公式などについてはすでに論文で述べた.それらのコクセター図形は単純鎖で表される.

[2]一方,D群(hγn),E群(E6,E7,E8)を原正多胞体とするワイソフ多胞体の面数公式には[1]の補正が必要となった.それらのコクセター図形は分枝鎖で表される.

 [1]の共著者である一松信先生に[2]について報告したところ,多くのサジェスチョンを頂いたので報告したい.

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[1]標準型(古典型)の正多胞体αn,βn,γnに対して,hγn(D群,半立方体)やE群(E6,E7,E8)は基本領域そのものが準正多胞体ですから,それから作られる準正多胞体はかなり多くの種類がありそうです.「準正多胞体」の定義そのものも再検討して,さらに細分類すべきかもしれません.

[2]コクセターもいくつか論文を発表しいぇおり,さらに私自身も少しかじったことがありますが,基本領域そのものも奇数次元のhγn(D型)やE6に対するものは中心対称ではないとか,E7,E8の基本領域には左手系と右手系の区別(カイラリティ)があることなど,3次元の世界では思いも寄ら無かった事実(?)に悩んだこともありました.

[3]n次元の超立方体を,中心を通って空間対角線に垂直な超平面で切った切り口のn−1次元立体がどのようなものか,若干必要もあって調べたこともありましたが,3次元では正六角形,4次元では正八面体になるが,5次元ではよくわかりません.

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