■ゼータの香りの漂う公式の背後にある構造(その84,杉岡幹生)

 今回は、下記のζ(2)の分岐構造のうち『ζ(2)は、7分割の分身たちに分かれる。』を確かめます。

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 ζ(2)は、2分割の分身たちに分かれる。

 2分割の分身たちは、4分割の分身たちに分かれる。

 4分割の分身たちは、8分割の分身たちに分かれる。

 8分割の分身たちは、16分割の分身たちに分かれる。・・・・・・

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 あるいは、次のようにもなっている。

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 ζ(2)は、3分割の分身たちに分かれる。

 3分割の分身たちは、6分割の分身たちに分かれる。

 6分割の分身たちは、12分割の分身たちに分かれる。・・・・・・

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 あるいは、次のようにもなっている。

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 ζ(2)は、5分割の分身たちに分かれる。

 5分割の分身たちは、10分割の分身たちに分かれる。

 10分割の分身たちは、20分割の分身たちに分かれる。・・・・・

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 あるいは、次のようにもなっている。

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 ζ(2)は、7分割の分身たちに分かれる。

 7分割の分身たちは、14分割の分身たちに分かれる。

 14分割の分身たちは、28分割の分身たちに分かれる。・・・・・

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 あるいは・・・と、素数を起点として無限に倍々ゲームで分岐していく。逆に無限の彼方から見れば・・⇒32分身⇒16分身⇒8分身⇒4分身⇒2分身⇒ζ(2) などとなっている。

 厳密には予想ですが、こんなふうになっています。

(注記)例えば「3分割の分身たちは、6分割の分身たちに分かれる。」は、精密にいうと「ζ(2)3分割の分身たちは、ζ(2)6分割の分身たちに分かれる。」ということです。略して書いているので、注意してください。

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それでは今回は、Z(2)(つまりζ(2))の7分割を見ることにします。この7分割の分身たちは、本ページではじめて登場するものです。

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  Z(2)=1 +1/3^2 +1/5^2 +1/7^2 +1/9^2 +1/11^2 +・・=(3/4)ζ(2)=π^2/8

   Z(2)は本質的にζ(2)に等しいものです。

■Z(2)7分割

 A1= 1 + 1/27^2 +1/29^2 +1/55^2 + 1/57^2 +1/83^2 +・・・ =(π/28)^2 /{cos(13π/28)}^2

 A2=1/3^2 + 1/25^2 +1/31^2 +1/53^2 + 1/59^2 +1/81^2 +・・=(π/28)^2 /{cos(11π/28)}^2

 A3=1/5^2 + 1/23^2 +1/33^2 +1/51^2 + 1/61^2 +1/79^2 +・・=(π/28)^2 /{cos(9π/28)}^2

 A4=1/7^2 + 1/21^2 +1/35^2 +1/49^2 + 1/63^2 +1/77^2 +・・=(π/28)^2 /{cos(7π/28)}^2

 A5=1/9^2 + 1/19^2 +1/37^2 +1/47^2 + 1/65^2 +1/75^2 +・・=(π/28)^2 /{cos(5π/28)}^2

 A6=1/11^2 + 1/17^2 +1/39^2 +1/45^2 + 1/67^2 +1/73^2 +・・=(π/28)^2 /{cos(3π/28)}^2

 A7=1/13^2 + 1/15^2 +1/41^2 +1/43^2 + 1/69^2 +1/71^2 +・・=(π/28)^2 /{cos(π/28)}^2

  A1 +A2 +A3 +A4 +A5+ A6 +A7=Z(2)=π^2/8 となる。

念のためExcelマクロで上記全式の級数が右辺値に収束することを確認しました。これらの導出方法は以下の通り。

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 7分割の導出過程を簡単に述べます。次のタンジェントの部分分数展開式を微分した式@を利用します。

 1/(1^2-x^2) +1/(3^2-x^2) +1/(5^2-x^2) +・・=(π/(4x))tan(πx/2)

  上を1回微分すると次式が得られる。

 1/(1^2-x^2)^2 +1/(3^2-x^2)^2 +1/(5^2-x^2)^2 +・・=(π/(4x))^2/{cos(πx/2)}^2 + Others(x) -----@

 ここで右辺のOthers(x)は、Others(x)=-{π/(8x^3)}tan(πx/2)ですが、無視してよい個所なのでOthers(x)としました。

 @式のxに特定の値を代入することで、次のようにZ(2)の7分割の級数(分身たち)が求まります。

 @のxに値13/14を代入すると、A1が得られる。

 @のxに値11/14を代入すると、A2が得られる。

 @のxに値 9/14を代入すると、A3が得られる。

 @のxに値 7/14を代入すると、A4が得られる。

 @のxに値 5/14を代入すると、A5が得られる。

 @のxに値 3/14を代入すると、A6が得られる。

 @のxに値 1/14を代入すると、A7が得られる。

注記:左辺はZ(2)分割級数だけを拾い、右辺はそれに対応する(π/(4x))^2/{cos(πx/2)}^2の値だけを拾います(すなわち、左辺ではZ(2)分割級数以外の級数を無視し、右辺ではOthers(x)の値は無視する。それでOK)。

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今回は、分身の分割ではなく、Z(2)本体(すなわちζ(2)本体)の分割であり、これまで継続的に行ってきた一連の流れの中の一結果となっています。

   Z(2)=1 +1/3^2 +1/5^2 +1/7^2 +1/9^2 +1/11^2 +・・=π^2/8

 この単発的な式の裏側に、A1 +A2 +A3 +A4 +A5+ A6 +A7=Z(2)=π^2/8 という美しい秩序が隠されています。すなわち、次のようになっている。

(π/28)^2 [1/{cos(13π/28)}^2 +1/{cos(11π/28)}^2 +1/{cos(9π/28)}^2 +1/{cos(7π/28)}^2 +1/{cos(5π/28)}^2 +1/{cos(3π/28)}^2 +1/{cos(π/28)}^2}]=π^2/8

 この素晴らしい形を味わってください。

 ζ(2)の分岐構造に関し、これまで確認できたケースをまとめておきます。

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 ζ(2)は、2分割の分身たちに分かれる。

 2分割の分身たちは、4分割の分身たちに分かれる。

 4分割の分身たちは、8分割の分身たちに分かれる。

 8分割の分身たちは、16分割の分身たちに分かれる。

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 ζ(2)は、3分割の分身たちに分かれる。

 3分割の分身たちは、6分割の分身たちに分かれる。

 6分割の分身たちは、12分割の分身たちに分かれる。

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 ζ(2)は、5分割の分身たちに分かれる。

 5分割の分身たちは、10分割の分身たちに分かれる。

 10分割の分身たちは、20分割の分身たちに分かれる。

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 ζ(2)は、7分割の分身たちに分かれる。

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以上。(杉岡幹生)

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