■1001(その11)

【1】10を原始根とする素数

 aは−1でも平方数でもないものとします.aが素数pに対する原始根とは,a^1−1,a^2−1,・・・,a^p-2−1のどれもpで割り切れなくて,a^p-1−1がpで割り切れるものを指します.

 たとえば,a=10はp=3の原始根ではなくて,p=7の原始根です.あるいは同じことですが,

  1/7=0.142857142857・・・

    (循環節:142857の長さ6)

  1/17=0.0588235294117647・・・

    (循環節:0588235294117647の長さ16)

のように,1/pを10進法で小数展開したときの循環節の長さがp−1となる特別な素数を10を原始根とする素数といいます.

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【2】アルティンの原始根予想

  πa(x)/π(x)〜Cx/(logx)

すなわち,aを原始根にもつ素数は無限個存在するという予想は,一般化されたリーマン予想を仮定すれば成立することがわかっています(Hooley,1967).また,アルティンの原始根予想の関数体版はすでに証明されています.

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