■1001(その9)

A={7,11,13,17,19,23,29,47,59,61,73,89,97,・・・}

B={3,31,37,41,43,53,67,71,79,83,・・・}

  p−1=L(p)の場合を扱ってみたい.

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【1】10を原始根とする素数

1/7=0.142857142857・・・

    (循環節:142758の長さ6),L(7)=6

1/17=0.0588235294117647・・・

    (循環節:0588235294117647の長さ16),L(17)=16

のように,1/pを10進法で小数展開したときの循環節の長さがp−1となる特別な素数を10を原始根とする素数といいます.

 10を原始根とする素数,たとえば,

7,17,19,23,29,47,59,61,97,・・・

はA群に属します.

 10を原始根とする素数の密度について,アルティンは

  π10(x)=Cx/(logx)

と予想しています.

 ただし,pを素数として,Cは

  C=Π(1−1/p(p−1))=0.37395・・・(アルティンの定数)

 ここで,オイラー積のアナログ:アルティン積が出現しました.もし,これが正しいとすれば,このような素数は無限にあり,素数全体のうち約3/8を占めることになるのですが,残念ながら証明されていません.

 しかしながら,リーマン予想:ζ(s)の零点がs=−2,−4,・・・,−2nとs=1/2+tiの線上にある:が正しいと仮定するとアルティン予想の成り立つことが証明できることがわかっています.

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