■自然数の整除性(その12)

 素数による整除性について,たとえば,7による整除性テストは

[1]最下位の数字を除去し,残ったか数から除去した数字の2倍を引く.

→その結果が7で割り切れるならば,その数は7で割り切れる.

===================================

 876547の場合,

  87654−7・2=87640

  8764−0・2=8764

  876−4・2=868

  86−8・2=70→7で割り切れる.

===================================

  87654=87640+7・2

  87654・10=87640・10+7・2・10

  87654・10+7=87640・10+7・2・10+7

 =876547

  8764=8764+0・2

  8764・10=8764・10+0・2・10

  8764・10+2=8764・10+0・2・10+2

 =876402

  876=868+4・2

  876・10=868・10+4・2・10

  876・10+4=868・10+4・2・10+4

 =8764

  86=70+8・2

  86・10=70・10+8・2・10

  86・10+8=70・10+8・2・10+8

 =868

[1]最下位の数字を除去し,残ったか数から除去した数字の2倍を引く.

という操作は,最下位の数字がNのとき,20N+N=21N(7で割り切れる)を束にして元の数から引くことを意味しているのである.

===================================

 876547を7進法表記すれば

  876547=1・7^7+0・7^6+3・7^5+1・7^4+0・7^3+3・7^2+5・7+0

→10310350

となるが,7を法とした合同式では,7^7=7^6=7^5=7^4=7^3=7^2=7=0なので,

  876547=0  (mod7)

となる.

 これは7進法表記103103507の左の7桁を無視して,一番右の桁だけをみることに相当する.

===================================