■オイラーの素数生成公式とラビノヴィッチの定理(その3)

【2】ベイカー・スタークの定理

 オイラーの2次多項式において,最初のq−1個がすべて素数となるような素数q(>41)は存在するのでしょうか.もし存在するならば,そのようなqは無限にあるのでしょうか.あるいは,有限個ならば最大のqはいくつになるのでしょうか.

 1966年,ベイカーとスタークは独立に類数1の虚2次体Q(√d)すなわち(d<0,dは平方因子をもたない)なる2次体をすべて決定したのですが,それによると,

  −d=1,2,3,7,11,19,43,67,163

 したがって,虚2次体Q(√1−4q)が類数1をもつのは,

  4q−1=7,11,19,43,67,163

すなわち,

  「qが素数で,2,3,5,11,17,41に限る.」

というものです.

 もし,そのような素数が無限に多く存在すれば,任意の長さの素数列を生成することができるのですが,ベイカー・スタークの定理はこれが成立しないことを示していて,

  fq(x)=x^2+x+41

が最も長く連続した整数点において素数値をとる多項式であるというわけです.

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