■学会にて(京大数理解析研,その24)

 それでは自分の発表はどうだったかというと,思いの外,受けたといっておきたい.

[1]そもそも高次元幾何学は受ける数学ではない.数学者に対しての啓蒙のための発表といってもよいくらいである.

[2]いきなり高次元にはいるのではなく,イントロでは低次元のしかも数学者が知らないことを例に挙げるのがよい.私の場合はねじれ構造,しかも液晶のねじれ構造を例とした.

[3]ねじれは非等長転換であるので,ねじれの前後で不変のものはなにか,変化するものは前後での変換式を提示した.

[4」応用として,カブトムシの角の成長,ソーラーパネル,ソーラーセイルなど宇宙工学など,数学者に馴染みの少ないものを提示した.

[5]参加者のなかに「葉序の物理」をネイチャー誌に掲載された岡部拓也先生(静岡大学)がおられたが,広い意味でねじれ構造を取り扱っている点で共通するところが多かった.

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