■おもしろい曲線(その7)

 追跡曲線の弧長Lであるが,

 L=∫(0,∞)(r^2+(dr/dθ)^2)^1/2dθ

  =∫(0,∞)aexp(−bθ)(1+b^2)^1/2dθ

  =[−aexp(−bθ)/b・(1+b^2)^1/2]

  =a/b・(1+b^2)^1/2

と計算される.

  r=aexp(−bθ)

において,

  b=tan(π/n)

また,正n角形の1辺の長さを1,外接円の半径をRとすると

  R=1/2sin(π/n)

であるが,a=Rである.これを代入すると

  L=1/2(sin(π/n))^2

と求まる.

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 「等角らせんを直線に沿って転がすと,等角らせんの原点は直線を描くが弧長は,原点を頂点とする直角三角形の斜辺の長さに等しい.」という性質があるが,この性質を使って,追跡曲線の長さLを計算してみると,

 正n角形の1辺の長さを1,外接円の半径をRとする.

  R=1/2sin(π/n)

  L/R=1/cos(π/2−π/n)=1/sin(π/n)

  L=R/sin(π/n)=1/2(sin(π/n))^2

と計算される.

 すなわち,追跡曲線の長さLが辺の長さ1に等しくなるのは,n=4のときだけである.これは正方形の中心角が90°だからであって,正三角形ではL<1,正五角形ではL>1であることが理解される.

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