■展開図の問題(その7)

 正四面体の展開図は正三角形,平行四辺形の2種類ある.立方体の展開図は回転と裏返しで同形になるものを除くと11種類あり,正八面体と立方体の展開図の個数は等しく,ともに11種類になる.正十二面体と正二十面体の展開図の総数は43380種類にもなるそうである.

 立方体には11通りの展開図があるが,その代表がラテン十字である.多角形の外周を接着して多面体が閉じるための条件はアレクサンドロフの定理で与えられるが,ラテン十字はその外周を接着させると,85通りの折り方で23通りもの異なる凸多面体が折れるという.

  [参]ドメイン&オルーク「幾何的な折りアルゴリズム」上原隆平訳,近代科学社

によれば,それらは,2重に合わさった平坦な四角形(二面体),不等辺四面体,五面体,立方体,不等辺八面体等々.

 85通りの折り方で互いに異なる23種類もの多面体を折ることができると聞くと多くの人にとって大きな驚きなのではなかろうか.→コラム「折り紙と正多面体」参照

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