■単体的多面体とデーン・サマービル関係式(その5)

 n次元コンパクト凸多面体(頂点数f0)のfjに関するモツキンの上限予想とは,多くとも頂点数f0のn次元巡回多面体cyclic polytopeのそれであるというものである.=f0頂点のn多面体の中で,もっとも多い面をもつのは巡回多面体である.

  fj≦(頂点数f0のn次元巡回多面体cyclic polytopeのfj)

 この上限予想はマクマレンによって1970年に証明され(マクマレンの上限定理),その後,スタンレーによって可換環論的再証明が与えられている.そこでは,fベクトルとhベクトルの関係が母関数を使って大変見通しよく説明することができている.

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[1]fベクトルとhベクトル

 fベクトルを係数とするr次の多項式を

  F(t)=Σ(0,r)fj-1t^j,f-1=1

と定義する.

 このとき,

  H(t)=(1−t)^rF(t/(1−t))=Σ(0,r)fj-1t^j(1−t)^r-j

はr次の多項式の多項式であり

  H(t)=Σ(0,r)hpt^p

と書くことができる.

 また,反転公式は

  F(t)=(1+t)^rH(t/(1+t))

  hp=Σ(0,p)(−1)^p-j(r−j,r−p)fj-1,0≦p≦r

  fj-1=Σ(0,j)(r−p,r−j)hp,0≦j<r

となる.したがって,fベクトルを与えることはhベクトルを与えることと同値となる.

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[2]上限予想

 上限予想は

  hp≦(f0−r+p−1,p),0≦p≦r

と同値になる.

 また,n次単体的多面体に対しては,デーン・サマービル関係式

  (−1)^(n-1)fk=Σ(k,n-1)(−1)^j(j+1,k+1)fj

  Σ(0,k)(−1)^k-j(n−j,n−k)fj-1=Σ(0,n-k)(−1)^n-k-j(n−j,k)fj-1

  fk-1=Σ(k,n)(−1)^n-j(j,k)fj-1

  hp=hr-p,0≦p≦r

と同値になる.

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