■オイラーの素数生成式(その42)

【1】ミンコフスキー簡約

 整格子の基底e1,・・・,enが2次形式fに対して,ミンコフスキー簡約であるとは,各iに対してei’がe1,・・・,ei-1,ei’,ei+1’,・・・,en’をわたるときのf(ei’)の値の中で最小のものがf(ei)であることをいう.

 また,正定値2次形式fについて,fに対応する行列がミンコフスキー簡約である基底によって決まるとき,fはミンコフスキー簡約であるという.

 この条件は行列の成分に関するいくつかの不等式に言い換えることができる.

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[1]2元2次形式

[a,h]がミンコフスキー簡約であるための条件は

[h,b]

|2h|≦a≦cを満たすことである.

[2]3元2次形式

[a,h,g]がミンコフスキー簡約であるための条件は

[h,b,f]

[g,f,c]

a≦b≦c,|2h|≦a,|2g|≦a,|2f|≦bおよび

2|h±g±f|≦a+bを満たすことである.

 次元が高くなるにしたって,条件を記述するための不等式は爆発的に増える.そして,その不等式を全部書き下すことができるのはせいぜい7次元程度までである.

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