■ベル数とハーディー・ラマヌジャンの公式(その3)

 n人を区別のないkグループに分ける方法の数をスターリング数といい,包除原理を用いて

  S(n,k)=1/k!・Σ(−1)^n-j(k,j)j^n

 スターリング数の和をベル数といい,

  B(n,k)=S(n,1)+S(n,2)+・・・+S(n,k)

=Σ1/i!・Σ(−1)^n-j(i,j)j^n

となります.

 すなわち{1,2,3,・・・,n}を互いに交わらない(空集合でない)部分集合の合併として表し仕方全体をB(n)とし,n次のベル数と呼ばれる.

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【1】第2種スターリング数

n                   計(ベル数)

1:1                 1

2:1 1               2

3:1 3 1             5

4:1 7 6 1           15

5:1 15 25 10 1      52

6:1 31 90 65 15 1   203

B(1)=1,B(2)=2,B(3)=5、B(4)=15,B(5)=52,・・・

B(4)={{1,2,3,4}},{{1,2,3},{4}},・・・{{1},{2},{3},{4}}などの分割は「源氏香」方式の図式で表すことができる.

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 一方,整数nの分割の個数を明示的に表すのは簡単ではないが,n→∞野と気の漸近挙動に関しては,ハーディー・ラマヌジャンの公式

  exp(π√(2n/3))/4n√3・{1+O(1/√n)}

が成り立つ.

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