■アミダクジ多面体とポアンカレ多項式(その4)

【1】順列の逆転

 順列{a1a2・・・an}において,i>jかつai>ajなら,対{ai,aj)は順列が逆転しているという.

 順列{3142}は3つの逆転{3,1),(3,2),(4,2)をもつ.逆転のない順列は{1234}だけである.

 順列{a1a2・・・an}に逆転表{b1b2・・・bn}とは,bjをjの左にあるより大きな数とすることによって得られる.いいかえると,bjはjを第2要素とする逆転の数である.

{3142}

1の左にある1より大きい数:1個

2の左にある2より大きい数:2個

3の左にある3より大きい数:0個

4の左にある4より大きい数:0個

逆転表{1200}・・・{3142}には全部で3個の逆転がある.

逆転表は対応する順列を一意に決定する.

まず4を書き出す.4

b3=0だから,3を4の前におく.34

b2=2だから,2を34が2より前にふたつあるようににおく.342

b1=1だから,1を342が1より前にひとつあるようにおく.3142

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 順列の2つの隣接する要素を交換すると,逆転数は1つだけ増加または減少する.

{1342}:逆転数2

{3412}:逆転数4

{3124}:逆転数2

 切頂点面体の24個の順列をを線に沿って下方に進むと1個の新しい対が逆転する.順列の逆転の数は1234から下方への経緯の長さで,各経路はすねて同じ長さをもつ.

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【2】順列の逆

[3142]=[]234]

[1234] [2413]

{3142}の逆は{2413}である.順列の逆の逆転数は順列自身の逆転数に等しい.

{3142}:逆転数3

{2413}:逆転数3

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