■カージオイドの秘密の性質(その8)

 カージオイドは,定木とコンパスを使って,2通りの方法

[1]尖点を中心とする円を使った任意等分

[2]固定円の同心円を使った任意等分

が等分可能ですが,内サイクロイドや外サイクロイドは,尖点を中心とする円を使って任意等分できません.

 一方,双葉曲線族:r^n/2=cos(nθ/2)

ではnの値によって,原点点を中心とする円を使った等分可能性が異なってきます.

 n=2の場合が円,n=4の場合がレムニスケートで,この曲線族に属する.n=1の場合,曲線

  r^(1/2)=cos(1/2・θ)

  r=cos^2(1/2・θ)=(1+cosθ)/2

はカージオイドとなる.

 双葉曲線族は,弧長が

∫(0,x)1/(1-x^n)^(1/2)dt

で与えられる曲線で,

  ∫(0,1)1/(1-x^1)^(1/2)dx=2

  ∫(0,1)1/(1-x^2)^(1/2)dx=π/2

は初等的にも得ることができます.一方,

  ∫(0,1)1/(1-x^3)^(1/2)dx=Γ^3(1/3)/2^(4/3)3^(1/2)π

  ∫(0,1)1/(1-x^4)^(1/2)dx=Γ^2(1/4)/2^(5/2)π^(1/2)

は,特別な数と楕円積分を関係づけるものになっています.

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[まとめ]カージオイドは,サイクロイド族かつ双葉曲線族であるため,2通りの方法

[1]尖点を中心とする円を使った任意等分

[2]固定円の同心円を使った任意等分

が等分可能となるのである.

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