■tannθ=ntanθ(その6)

 とくに,nが奇数の場合(偶数次元の場合),この方程式の係数行列はパスカルの三角形の変形,

            1

          2 1 2

        3 2 4 2 3

      4 3 6 4 6 3 4

    5 4 8 6 9 6 5 4 5

  6 5 10 8 12 9 12 8 10 5 6

7 6 12 10 15 12 16 12 15 10 12 6 7

で与えられる.

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 nが奇数の場合,

  Σ(n−ν)νλ^ν-1=0,ν=1〜n−1

は因数分解できて,

  Σ[(n−ν)/2][(ν+1)/2](λ^ν-1=0,ν=1〜n−2

に簡約化されるからである.

 数式処理ソフトが利用できるならば,nが奇数であっても偶数であっても,λに関するn−2次方程式

  Σ(n−ν)νλ^ν-1=0,ν=1〜n−1

を解くのが一番の近道と思われる.

[1]2次元の場合(n=3)

→2λ+2=0→λ=−1,cosξ=−1

[2]3次元の場合(n=4)

→3λ^2+4λ+3=0→λ=(−2±i√5)/3,cosξ=−2/3

[3]4次元の場合(n=5)

→4λ^3+6λ^2+6λ+4=0→2(λ+1)(2λ^2+λ+2)=0→λ=(−1±i√3)/4,cosξ=−1/4

[4]5次元の場合(n=6)

→5λ^4+8λ^3+9λ^2+8λ+5=0→λ=?

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 その根はすべて|λ|=1なのであろうか? あるいは,どのような漸近挙動をたどるのであろうか? この方程式は解いてみる価値があるだろう.

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