■危うく見落とされそうだった定理

[1]モーリーの定理(1899年)

 三角形の角の三等分線の交点は正三角形を形成する.この美しい定理は1899年まで長い間気づかれずにいたので,奇跡の定理と呼ばれている.

[2]ジョンソンの定理(1916年)

 3つの同じ大きさの円が1点で交わるならば,3円の交点は元の円と同じ大きさの別の円周上にある.

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[3]危うく間違われそうだった定理

 半径1の円に正三角形を外接させる→正三角形に円を外接させる→円に正方形を外接させる→正方形に円を外接させる→円に正五角形を外接させる→・・・この外接多角形の大きさは有限だろうか,無限だろうか?

 円の直径Rは

  R=1/cosπ/3・1/cosπ/4・1/cosπ/5・・・

=Π1/cosπ/n→8.7000・・・

 しかし,1965年になるまで数学者たちはR→12だとみなしていた.私もR=12と言及された記事を読んだことがある.

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