■イブン・クッラの公式(その2)

 ある数M,Nの自分自身を除く約数の和が相手の数になる数を親和数と呼びます.220(=2^2・5・11)と284(=2^2・71)はその最小のペアです.

  220=1+2+4+71+142

  284=1+2+4+5+10+11+20+22+44+55+110

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【1】イブン・クッラの公式

 p=3・2^n-1−1

 q=2p+1

 r=pq+p+q

がすべて素数ならば,M=2^npq,N=2^nrのペアは親和数になる.

  n=2→(220,284)

  n=4→(17296,18416)   (フェルマー)

  n=7→(9363584,9437056)   (デカルト)

なお,この公式で小さい方は四面体数になる.

 この公式ですべての親和数を求められるわけにはない.その組み合わせのひとつにすぎないのである.(1184,1210)は2番目に小さい親和数,(2620,2924)は3番目の親和数,(5020,5564)は4番目の親和数であるが,この公式では見つけられない.

 (12285,14595),(1175265,1438983)は奇数の親和数.

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【2】フェルマーの構成法

  2^nabと2^ncは友愛数のペアである.

  a=3・2^n−1(素数)

  b=3・2^n-1−1(素数)

  c=9・2^2n-1−1(素数)

 p=b=3・2^n-1−1とおくと

  q=2p+1=3・2^n−1=a

  r=pq+p+q=9・2^n-1−3・2^n−3・2^n-1+1+3・2^n-1−1+3・2^n−1=9・2^2n-1−1=c

であるから,これはイブン・クッラの公式と同じものである.

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