■整数の平方和分割(その1)

[1]ラグランジュの定理(4平方和定理)

 任意の整数は4つの平方数の和で表される.

 n=□+□+□+□

[2]n=□1+□2+□3+・・・+□k

 正負もしくは0のすべての整数を許すときの解の数をRk(n),正の奇数だけを許すときの解の数をSk(n)と書くことにする.Rk(n)は半径√n,中心が原点のk次元球面上にある格子点の数である.

 ここでは[2]について調べてみるが,たとえば,25=x^2+y^2には12組の解がある.

  (±5,0),(0,±5),(±4,±3),(±3,±4)

  R2(25)=12

 pが奇素数のとき,

[1]p=1 (mod4)→R2(p)=8,R2(p^2)=12

[2]p=3 (mod4)→R2(p)=0,R2(p^2)=0

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 正の奇数だけに限ると

  1=x^2+y^2+z^2+w^2には1組の解(1,1,1,1)→S4(1)=1

  11=x^2+y^2+z^2+w^2には3組の解→S4(11)=3

  12=x^2+y^2+z^2+w^2には4組の解(3,1,1,1),(1,3,1,1),(1,1,3,1),(1,1,1,3)→S4(12)=4

  100=x^2+y^2+z^2+w^2には31組の解がある.

(9,3,3,1)→12通り

(7,7,1,1)→6通り

(7,5,5,1)→12通り

(5,5,5,5)→1通り→S4(100)=31

 一般に,4u=x^2+y^2+z^2+w^2において,uが奇数であれば

  S4(4u)=σ(u),すなわち,uの約数の和

  S4(4(2n−1))=σ(2n−1)

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