■葉序らせん(その4)

 正四面体らせんのねじれ角は131.81°であるが,2:√3:√3の二等辺三角形4枚からなる空間充填等面四面体(Sommerville)のねじれ角は消失し,0°になってしまう.

 ここで,空間充填性の条件を除いて,ねじれ角が黄金角137.5°となる等面四面体を設計してみたい.

 正三角形のうち1辺だけを長くするとなじれ角は小さくなるから,1辺だけを短くするとよいことはわかるが,正三角形でなくなると(その2)(その3)の方法が使えなくなってしまう.さてどうするか?

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cos(∠COD)=cos(∠BOC)=cos(∠AOB)=cos(∠DOE)=c

 θ=π+arctan((1−c^2)/c)=2π/(1+φ)

 arctan((1−c^2)/c)=2π/(1+φ)−π=(1−φ)π/(1+φ)

 (1−c^2)/c=tan{(1−φ)π/(1+φ)}

 念のため,右辺を約−1とおくと

  1−c^2=−c,  c^2=c+1

c=−2/3はそれほどかけ離れた解ではない.

 次に,5点が同一円周上にあるような等面四面体を求めなければならない.等面四面体の相対する辺の中点を結ぶ3直線は直交する=直方体に埋め込まれる.また,

 AD=BC=aで,直交する

 AB=AC=DB=DC=b

とする.(a<b,b=1としても一般性は失われない).

 投影面上の座標を,x,y,z>0として

  A(x1,−y1,z1)

  D(−x1,−y1,−z1)

  C(x2,y2,−z2)

  B(−x2,y2,z2)

  O(0,0,0),外接球の中心=重心

 x1^2+y1^2+z1^2=x2^2+y2^2+z2^2=R^2

 4x1^2+4z1^2=4x2^2+4z2^2=a^2

 (x1+x2)^2+(y1+y2)^2+(z1−z2)^2=(x1−x2)^2+(y1+y2)^2+(z1+z2)^2=b^2=1

  R^2+x1x2+y1y2−z1z2=R^2−x1x2+y1y2+z1z2=b^2/2

  x1x2=z1z2

 ここで,cos(∠COD)=cos(∠BOC)=cos(∠AOB)=cos(∠DOE)=c

  A’(x1,−y1)

  D’(−x1,−y1)

  C’(x2,y2)

  B’(−x2,y2)

  O’(0,0)

(−x1x2−y1y2)/(x1^2+y1^2)1/2(x2^2+y2^2)1/2

=(−x2^2+y2^2)/(x2^2+y2^2)=c

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