■ベキ和の公式の整除性(その24)

 1862年,ウォルステンホルムは

  (2p−1,p−1)=1   (mod p^3)

を証明しました.これは(mod p^3)合同式ですが,モーリーの合同式

  (−1)^(p-1)/2(p−1,(p−1)/2=4^(p-1)   (mod p^3)

も同様です.ここでは4次以上のベキに拡張してみます.

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【2】二項係数の整除性

[1]リュカの定理(1872年)

pを素数,0≦q<p,0≦r<pとする.

(pn+q,pk+r)=(n,k)(q,r) mod p

[2]ヤコブスタール(1952年)

pを素数,p≧5とする.

(pn+q,pk+r)−(n,k)=0 mod p^3

[3]クペルベルグ(1999年)

pを素数,(2p,p)=(2,1)=0 mod p^4とする

(pn,pk)=(n,k) mod p^4

[4]シュワルツ(1959年)

pを素数,p≧5とする.

(p^2,p)=(p,1)=0 mod p^5

[5]ツイーヴ(2000年)

pを素数,p≧5とする.

(np^m,kp^m)=(np^m-1,kp^m-1) mod p^3m

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