■リーマン予想が解かれた!(かも・続報)


 先日,杉岡幹生氏(SGと略す)よりのメールで知った『2004年6月に米パデュー大学の数学者ルイス・デ・ブランジェス・デ・ボルシア教授がリーマン予想を証明したと発表した.現在ピアレビューが行われている.』に関しての続報である.

 

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(1)ST→SG

 

 以前に19四乗数定理の証明を読んだとき,参照した論文には誰が証明したというところは書かれていなかったのですが,ただ証明にいたる道筋が載っていて「整数論における証明=フーリエ解析の誤差が1未満になる=全ての整数について成り立つ」と同値だというのです???

 

 私にとってはフーリエ解析を使った証明では何か物足りないし,だまされたような気がしました.貴兄のメールにもありましたが,固有値との関係で証明されてほしいのです・・・

 

(2)SG→ST

 

 おはようございます.佐藤さん,面白いことがわかりました.私のHPにもたまに登場する数学仲間のYさんにも,リーマン予想解決?の報をおくったのですが,すると,次のような実に面白い事実を調べてくれました.

 

> あの後,色々と調べていたら面白いことがわかりました.

> 関数論の未解決問題にBieberbach(ビーベルバッハ)予想というのが

> あったのですが,1984年に解決されました.

> 現在,この予想はド・ブランジェの定理と呼ばれているのですが,どうも

> 名前がよく似ているなぁと思ったら,今回のルイス・デ・ブランジェス・

> デ・ボルシア教授その人でした.ま,要するに同一人物です.

> だとすると余計解決への期待は高まります.

> また解析的手法を用いていることも納得がいきます.

 

 例のルイス・デ・ブランジェス・ デ・ボルシア教授というのは,結構有名な人だったんですね.ビーベルバッハ予想というは,私も聞いたことがあるくらいですから,有名な予想だと思います.次です.

 

 「Bieberbach(ビーベルバッハ)予想 (ルイ・ド・ブランジュの定理)」

  単位円盤の内部(|z|<1)で,正則単葉な複素関数 f が級数

 f(z) = z + a2z^2 + a3z^3 + ... + anz^n + ...で与えられ,ある n に対して |an| > 1 となっていれば,f は単位円盤の内部で 0 になる.

 

 全然わかりませんが,とてもきれいな定理に見えます.それにしても同一人物だったなんて面白いですね.ほんとうにリーマン予想は解けたんじゃないでしょうか.私はてっきり無名の人と思っていましたから.

 

 Yさんは,次のようなコメントもくれました.

 

> 厳密なことを言えば,フーリエ変換は作用素論でいうところのユニタリ変換

> ですから,当然固有値問題とは関連が出てくるはずです.

> 後から色々と面白い結果が出てくるはずです.

> それにしてもガチガチの数論の問題に解析の手法が出てくるとは驚きですし

> 面白い.数学の豊かさを感じます.

 

 Yさんは解析に強いのですが,やはり,異分野とのリンクに興味を覚えてしまうようです.

 

(3)ST→SG

 

 面白い情報ありがとうございました.コラムにこの話を追加したいのですが,Yさんに諒解をとってもらっていいですか?

 

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