■デーン不変量と二面角の幾何学(その26)

 (その25)に対する一松信先生のコメントを追加します.

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【1】一松信先生のコメント

 1辺の長さ2の正24胞体を,辺の長さ√2のRP192個に分割することは可能です.1辺の長さが2の正8胞体を辺の長さ2のRP24個で合成することも可能ですが,(その25)以前ではその形を正24胞体に延長することに無理があったというわけです.

 秋山仁先生の問題は「大きさを問わず」ともかく相似な素材に分割せよという意味ですから,その意味では正8胞体,正16胞体,正24胞体はすべてRPによって合成できます.

 RPは素材としては大変有用です.もっと良いものがあるかどうかは研究課題ですが,秋山先生の問題では十分満足すべきものになっています.

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【2】小生の雑感

 3次元正多面体の元素定理でカギを握っているのが直角三角錐(RT:right tetra)であることに気づけば,任意のn次元でも直角三角錐が有用になると考えるのは自然な発想,自然な成り行きである.

 n次元の直角三角錐2^n個で正2^n胞体ができる.また,この図形n!個の体積は1辺の長さ2の正2n胞体(体積:2^n)と等しくなる.正2n胞体からはこの図形を2^n-1個を取り除いくことができる.

 3次元では立方体から直角三角錐を4個取り除くと正四面体,4次元では正8胞体からRPを8個取り除くと16胞体になるが,5次元以上の空間では5次元以上の空間では正多面体にならず,1種の準正多面体になる.これが各次元における元素定理の正体なのである.

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