■デルタ充填とジョンソン・ザルガラー充填(その10)

 その後,中川宏さんからαの形が(その6)で示したものと違うという連絡を受けました.(その6)では面心を中心としてαの形をとらえていたのですが,中川さんは同じ隙間を辺心を中心としてイメージしていたようです.そこで,今回のコラムでは,辺心を中心としてαの形をとらえ直すことにしました.

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【1】面心図から辺心図へ

 辺心図を組み立ててみると,中央に菱形の穴が見えてきます.

 この隙間はデルタ14面体から三角錐を1つ外した形(N50)で近似されますから,体積は

  v1=三角柱+2四角錐=√3/4+√2/3

と計算されます.N50は向かい側と手前側に計2個あります.

 また,中央には反角柱

  v2=(1/√2)^1/2(2+√2)/3

2個分で近似されるスペースがあります.

 すると,αの形は3^284^4になるわけですが,それらの合計

  v=2v1+2v2=3.72283

は,(その4)で求めた値

  v=(153+56√2+67√5+72√10)/162=3.76356

とほぼ一致します.

 また,この値は(その6)で求めた3^324^2の体積近似

  v=1+2√2/3+(1/√2)^1/2(4+2√2)/3=3.85681

よりも近似度が良いようです.

 いずれにせよ,αの形については再考しなければならなくなりました.

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