■連分数の測度論(その22)

 初項1,第2項1から始まり、隣り合う2項の和が次の項となる数列

  1,1,2,3,5,8,・・・

をフィボナッチ数列とよびます。

 その一般項Fn は、Fn =Fn-1 +Fn-2 で

Fn =1/√5[{(1+√5)/2}^n −{(1−√5)/2}^n ]

  =1/√5{φ^n −(−1/φ)^n }

(F0 =0:φ=(1+√5)/2)

と表すことができます。

 この式は1765年にオイラーが初めて発表したものですが、みんなに忘れられていてそれを再発見したビネにちなんでビネの公式(1843年)と命名されています。整数の数列に無理数である√5や黄金比φが出現する不思議に驚かれた経験をお持ちの方の少なくないでしょう。nが大きくなるほど{(1−√5)/2}n は0に近づきますから、この項を無視するとフィボナッチ数列は黄金比を公比とする等比数列に次第に近づくことになります。

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 ところで,円積問題のなかでも最良のもののひとつは

  (3√5+9)/5=3.14164・・・

が偶然πに近似していることに依存している.

 これを書き直すと

  6φ^2/5=π

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