■完全無欠の擬似素数(その7)

 カーマイケル数は少なくとも3つの素因数をもつ.たとえば,

  561=3・11・17

===================================

 p1,p2は奇素数で,p1<p2とする.n=p1p2がカーマイケル数であると仮定すると

[1]p1p2≠0  (modp1^2)

[2]p1p2≠0  (modp2^2)

[3]p1p2=1  (modp1−1)

[4]p1p2=1  (modp2−1)

が成り立たなければならない.

  1<p1−1<p2−1

  p1p2−1=p1(p2−1)+p1−1

より,

  p1p2−1=p1−1  (modp2−1)

 これは

  [4]p1p2−1=0  (modp2−1)

に矛盾.したがって,カーマイケル数は素因数を2つだけもつことはない.→カーマイケル数は少なくとも3つの素因数をもつ.

===================================