■641(その3)

【2】ランドリーとフェルマー素数

 1880年,ランドリーは(82才という高齢にもかかわらず)20桁の

  F6=2^64+1=274177×67280421310721

となることを示しました.

 次のフェルマー数F7=2^128+1は39桁の数ですが,1975年にブリルハートとモリソンがコンピュータを使って,フェルマー数

  F7=59649589127497217×5704689200685129054721,

を発見しましたから,まさにランドリーは素因数分解の達人(根気と労力,忍耐と勇気)ということになります.

  F6=2^64+1=274177×67280421310721

を因数分解したランドリーは

  2^58+1=5×107367629×536903681

も発表しています.

 その数年後,オーリフゥイユは

  536903681−5×107367629=2^16

に着目して

  2^58+1=(2^29−2^15+1)(2^29+2^15+1)

であることを発見しました.

 また,リュカはこれを一般化して

  2^4n+2+1=(2^2n+1−2^n+1+1)(2^2n+1+2^n+1+1)

  4x^4+1=(2x^2−2x+1)(2x^2+2x+1),x=2^n

すなわち,

  2^58+1=(2^29−2^15+1)(2^29+2^15+1)

はx=2^14のときの特別なケースであることを発見しました.

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