■数とあそぶ(その19)

  Π(1−x^n)=Σ(−1)^kx^gk

の左辺を展開すると,

  (1−x)(1−x^2)(1−x^3)・・・

=1−x−x^2+x^5−x^7−x^12+x^15+・・・

 一方,分割の理論の結果を使うと,

  Π1/(1−x^n)=Σp(n)x^n

 Π(1−x^n)とΠ1/(1−x^n)は互いに逆数の関係にあるので,右辺同士を掛け合わせると,xの係数が0になる.

 このことから,分割数を求めるには,五角数を利用したオイラーの方法が得られます.

  p(n)-p(n-1)-p(n-2)+p(n-5)+p(n-7)-p(n-12)-p(n-15)+・・・=0^n

ただし,n=0のとき0^n=1,nが正のときは0^n=0とします.

  +(-1)^kp(n-1/2k(3k-1))+(-1)^kp(n-1/2k(3k+1))

のように,符号は2つずつ組になって反転しています.

 たとえば,n≦30に対して,p(n)の値ががすべてわかっていれば,p(31)は

  p(31)=p(30)+p(29)−p(26)−p(24)+p(19)+p(16)−p(9)−p(5)

で計算できます.再帰的に用いることで,p(n)値ががすべて計算できるのですが,それにしても不思議な公式です.

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