■スターン数列

 フィボナッチ数列

  1,1,2,3,5,8,13,21,・・・

では,直前の2つの数を足したもの

  f(n+2)=f(n)+f(n+1),f(1)=1,f(2)=1

になったが,生成規則を

  f(2n)=f(n)

  f(2n+1)=f(n)+f(n+1),f(0)=0,f(1)=1

とすると,スターン数列

  0,1,1,2,1,3,2,3,1,4,3,5,2,5,4,3,・・・

になる.

 フィボナッチ数列の一般項

  f(n)=1/√5{((1+√5)/2)^n−((1−√5)/2)^n}のように表せるかどうか私は知らないが,スターン数列の隣り合う2項はどれも互いに素であることが証明できる.

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 ここで,隣り合う2項の項比

  f(n)/f(n+1)

を考える.

 フィボナッチ数列ではn→∞につれて,

  f(n)/f(n+1)→1/φ

となるが,スターン数列の

  f(n)/f(n+1)

で生成される有理数列

  0,1,1/2,2,1/3,3/2,2/3,3,1/4,4/3,・・・

は,すべての正の有理数がどれも1回ずつ現れるという見事な性質が成り立つことが証明されている.

 その結果,正の整数と正の有理数との間に「可算無限集合」であるという対応が得られたことになる.

 [参]チャンバーランド「ひとけたの数に魅せられて」岩波書店

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