■基本単体の二面角(その68)

 高次元空間でいくつかの超平面による鏡像で生ずる有限群(超球面上の単体)あるいは無限離散群(ユークリッド空間内の単体)はすべて決定されています.

 したがって,E8とE8~の基本単体の辺の長さは異なります.ここでは無限離散群を考えることにします.

===================================

 辺の長さは

  L(μ,ν)=(cμcνcosα(μ,ν))^-1/2

で与えられます.(1/2ではなく,−1/2であることに注意)

  α=π/3 → L(μ,ν)=(cμcν/2)^-1/2

  α=π/4 → L(μ,ν)=(cμcν/√2)^-1/2

  α=π/6 → L(μ,ν)=(√3cμcν/2)^-1/2

 E8~では

  c1=1,c2=2 → L=1

  c2=2,c3=3 → L=1/√3

  c3=3,c4=4 → L=1/√6

  c4=4,c5=5 → L=1/√10

  c5=5,c6=6 → L=1/√15

  c6=4,c7=4 → L=1/√12

  c7=4,c8=2 → L=1/2

 E8~の最長辺の平方和は

  1+1/3+1/6+1/10+1/15+1/12+1/4=2

となる.この√2は8次元単体のファセットとなる7次元基本単体の最長辺であるという.これを有限群(超球面上の単体)のそれと混同してはならない.

===================================