■クラインの整数(その35)

 一意分解性をもつ虚2次体は9個のみで,その判別式は

  D=3,4,7,8,11,19,43,67,163

に限られる.この9個の数はヘーグナー数に対応している.

 その場合,アイゼンスタインの整数は判別式3,ガウスの整数は判別式4,クラインの整数は判別式7に相当する.

===================================

 一方,「白銀比」「青銅比」は黄金比のある種の一般化である,周期長さ1をもつ周期的連分数として表すことのできる数として定義される.

 この操作は

  x^2−nx−1=0の根: (n+√(n^2+4))/2

が,無限連分数

  (n+√(n^2+4))/2=[n:n,n,n,,n,・・・]

で表されることと同義である.

[1]黄金比(n=1)

  φ=[1:1,1,1,,1,・・・]

[2]白銀比(n=2)

  1+√2=[2:2,2,2,2,・・・]

[3]青銅比(n=3)

  (3+√13)/2=[3:3,3,3,3,・・・]

===================================

 ヘーグナー数であり,かつ,一般化された白銀数であるという状況はあり得るだろうか?

  n^2+4=3,4,7,8,11,19,43,67,163

       ×,×,×,○, ×, ×, ×, ×,  ×

===================================