■ウィア・フェラン泡(その10)
[2]ねじれ重角錐台の面間距離
上面と下面の六角形面間:10
左右対称な五角形(底辺=6.2996)の稜面間距離は12.254
であった.
この14面体はケルビンの14面体ではばく,ゴールドバーグの14面体と呼ばれるものである.しかし,シリコンフラーレンのように天地面は正六角形ではないし,そうなると五角形面も1種類ではなく,2種類となる.
2005年に木工製作した際には,些細な点には目をつぶることにし,天地面を正六角形にした.絶対零度でない限り分子は固定されたものではなく絶えず振動していて,縦長の六角形が横長に,横長の六角形が縦長になる途中では正六角形になるときがあるはずだからである.模型ですから精確さよりも単純さ,計算のしやすさ,作りやすさを優先させたというわけだ.
今回は正六角形にしたことで,3次元定規なしに木工製作することは難しいかもしれないが,いずれ中川宏さんの手によってウィア・フェラン泡の木工製作が進められるであろう.物理模型としてその並び方がわかるという意味で価値のあるものになってくれると思う.
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