■素数と無限級数(その2)

 リーマンゼータから重要な性質の一部である素数定理がでることを想起すれば,粒子性=波動性は

  素数密度=量子状態のスペクトル密度

を示唆しています.正規分布のフーリエ変換は再び正規分布になりますが,まったく無関係に思われるヤコビの恒等式

  θ(1/t)=√tθ(t)

も,オイラー積=アダマール積

  Π(1−p^(-s))^(-1)=−π^(-s/2)/s(1−s)Π(1−s/λ)

も同じ範疇に属する公式であるということになります.

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【1】ヤコビの恒等式(ポアソンの和公式)

  1+2exp(−π/t)+2exp(−4π/t)+2exp(−9π/t)+・・・=√t(1+2exp(−πt)+2exp(−4πt)+2exp(−9πt)+・・・

  Σexp(−πm^2/t)=√tΣexp(−πm^2t)

すなわち,

  θ(t)=Σexp(−πm^2t)

とおくと,テータ関数に関するヤコビの恒等式(1829年)

  θ(1/t)=√tθ(t)

が成り立ちます.

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