■基本単体の二面角(その34)

 正則極大代数を得るべく,α0を加えたn+1個のベクトルはもはや線形独立ではない.しかし,その点を除けばルート系のようなものなので,拡大ルート系と呼ばれる.

 底から任意のひとつのベクトルを取り除いて,正則極大代数の単純根を計算することができる.拡大ディンキン図形はルート系の記号にプライムなどうぃ付けて表される.

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 |a↑|=a,|b↑|=bとすれば,平行四辺形の面積は,

  S=absinθ

ですから,

  S^2=a^2b^2(1−cos^2θ)

    =|a↑|^2|b↑|^2−(a↑・b↑)^2

    =|a↑・a↑  a↑・b↑|

     |b↑・a↑  b↑・b↑|

 同様に,平行六面体の体積は

  V^2=|a↑・a↑  a↑・b↑  a↑・c↑|

     |b↑・a↑  b↑・b↑  b↑・c↑|

     |c↑・a↑  c↑・b↑  c↑・c↑|

で与えられます.

 これらのように,内積の行列式で定義される行列式をグラムの行列式(グラミアン)といいます.平行体の面積・体積はグラミアンの平方根に等しくなるというわけです.

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