■n次元平行多面体数(その74)

【1】正2n角形の菱形分割

 n次元立方体[−1,1]^nを(1,1,1,・・・,1)方向の2次元平面に直投影すると,半径√nの円に内接する正2n角形となります.このとき,正2n角形は(n,2)=n(n−1)/2種類の菱形で満たされることになります.これは3次元空間への投影ですが,4次元空間への投影では(n,3)種類の平行六面体で満たされることになります.

 また,正2n角形は何種類かの菱形(正方形を含む)に分割することができます.たとえば,正方形は1種類の正方形,正六角形は1種類の菱形,正八角形は1種類の菱形と正方形,正十角形は2種類の菱形,正十二角形は2種類の菱形と正方形に分割することができます.

 その個数は(iπ/n)<π/2  (iは整数)となるn個の菱形とさらにnが偶数のときにはn/2個の正方形になります.たとえば,正十二角形の場合はπ/6菱形6個(幅の狭いもの),π/3菱形6個(中くらいの幅のもの),正方形3個に分解可能です.正十二角形の菱形分割の仕方は2通り以上ありますが,いずれのときでも菱形3種類をそれぞれ細めの菱形6個,太めの菱形6個,正方形3個を使います.

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