■正四面体立体らせん(その1)

 正四面体の面と面を接合して三角形面からなる捻れた柱を作ることができる.この多面体の稜線は立体らせんを描く.立方体では単独で,正八面体,正12面体,正20面体では2連結で周期構造になるが,正四面体立体らせんでは葉序のようにねじれ角が無理数のため,周期構造にはならない.

 植物では成長するにつれて葉に当たる日光の量が最大になるように,葉を茎にうまく配置する必要がある.上下の葉がぴったり重なっていたら,下の葉には日光が全く当たらなくなってしまうからである.

 最善の配置をもたらす角度は

  360×1/(1+φ)=137.5°

  360×φ/(1+φ)=222.5°

である.137.5°という角度は「黄金角」と呼ばれている.つまり,黄金角は360°を1:φに内分したものである.

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