■素数定理とエラトステネスのふるい(その29)

 (その24):1000から2000の間に回文素数は存在しない.なぜなら,奇数番目の桁の数の和と偶数番目の桁の数の和との差が11の倍数のとき,そのときに限り11の倍数である.したがって,桁数が2の倍数のとき,回文数は11で割り切れる.・・・を補足しておきたい.

 たとえば,1529の場合,

  1−5+2−9=−11

となり,元の数が11で割り切れることを示しています.実際,

  1529=11・139

 187の場合,

  1−8+7=0

となりますが,0も11で割り切れますので,元の数が11で割り切れることを示しています.実際,

  187=11・17

 回文数について各桁の数を順に足して引いてを繰り返す.たとえば,1001の場合,1−0+1−1=0.0は11の倍数であるから,1001は11の倍数となる.実際,1001=7・11・13である.

 1000から2000の間に,といったが1000から9999の間でも,100000から999999の間でも回文素数は存在しない.偶数桁からなる回文素数は存在しないというわけである.

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