■素数定理とエラトステネスのふるい(その26)

 数と図形は,いわば車の両輪として,現在の数学体系を築きあげてきたのであるが,古代ギリシャの数論では数と図形が一体化していたといえる.それが図形数(数の図形)である.

 三角数△n=Σk=n(n+1)/2

 平方数□n=Σ(2k−1)=n^2

後者はグノモンの組み合わせによって,幾何学的に表現されたのである.

また,

  △n+△n-1=n(n+1)/2+n(n−1)/2=n^2=□n

  8△n+1==4n(n+1)+1=(n+1)^2=□n+1

なども幾何学的に証明することができる.

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[1]3角数であり平方数であるものは無限に存在します.

(証明)1/2y(y+1)=x^2,すなわち,

  (2y+1)^2−2(2x)^2=1

をみたす自然数の組(x,y)が無限にあることいえばよい.

 自然数an,bnを(1+√2)^n=an+bn√2によって定義すると,

  an^2−2bn^2=(an+bn√2)(an−bn√2)

         =(1+√2)^n(1−√2)^n=(−1)^n

また,(1+√2)^nの展開を考えると,

  an=1+(偶数),bn=n+(偶数)

よって,nを偶数にとるとan^2−2bn^2=1,anは奇数,bnは偶数.

そこで,y=(an−1)/2,x=bn/2とおくと,

  (2y+1)^2−2(2x)^2=1

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