■メビウスのふるい

 放物線y=x^2のy軸上の平方数

(0,1),(0,4),(0,9),(0,16),・・・[1]

からx軸に平行な線を引く.すると放物線と交わる点は

(±1,1),(±2,4),(±3,9),(±4,16),・・・[2]となる.

 [2]の各点を結んでいくと,それらの線とy軸の交点が2つの数の積となる.たとえば(−2,4)と(3,9)を結ぶと(0,6)で交わるというわけである.19世紀なかば,メビウスは放物線を使って2つの整数を掛け合わせる方法を考え出した.

 この方法はどんな数にも使えて,(−a,a^2)と(b,b^2)を結ぶと(0,ab)で交わる.

 こうして,すべての線を引き終えたとき,線がひとつも通っていないy軸上の数が素数になる.エラトステネスのふるいに対して,メビウスのふるいと呼ぶことにする.

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