■パスカルのフラクタル(その6)

 パスカルのフラクタルを拡張する方向としては、ひとつには法を増すこと,すなわち,係数が3で割り切れないとき場合にそのセルを黒くする,係数が4で割り切れないとき場合にそのセルを黒くする,係数が5で割り切れないとき場合にそのセルを黒くする,・・・という作業を続けてた場合も左右対称なモザイク模様が現れるが,黒の面積は増え,モザイク模様はより単純化する傾向がある.

、もう一つにはパスカルの三角形の置換則を変えること.パスカルの三角形では

  C(n,k)=C(n−1,k−1)+C(n−1,k)

に従っているが,

  C(n,k)=C(n−1,k−1)−C(n−1,k)

  C(n,k)=C(n−1,k−1)+2C(n−1,k)

とか.

 たとえば,スターリングの三角形は

  C(n,k)=C(n−1,k−1)+2C(n−1,k)

に従う.

1 1

1 3 1

1 7 5 1

1 15 17 7 1

1 31 49 31 9 1

1 63 129 111 49 11 1

 また,スターリングの三角形は,右端が2の累乗で形成される他はパスカルの三角形と同じである.

1 2

1 3 4

1 4 7 8

1 5 11 15 16

1 6 16 26 31 32

1 7 22 42 57 63 64

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