■朝鮮サイコロの出目の確率(その3)

 以前計算した朝鮮サイコロは球に外接(内接球が存在)し,かつ,球に内接(外接球が存在)する双心多面体で

  d=3−√3,r=2−d=√3−1=.7320508

であるから,今回計算した朝鮮サイコロ

  r=.767025

は六角形面が大きすぎるようである.

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【1】(その1)の注意点

 (その1)で計算した出目の確率

  四角形面:六角形面=0.437937:0.562063

は,

  6S4+8S6=4π→6S4/4π:8S6/4π

で計算したもので,6枚ある四角形面のいずれかの出る確率:8枚ある六角形面のいずれかの出る確率になっている.

 もし,特定の四角形面,特定の六角形面ということであれば

  0.437937/6:0.562063/8

にしなければならない.

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 切頂立方体(1≦d≦2)をtossしたときの各面のでる確率が等しくなるにはS4=S6ですから,

  S4=2π/7  (A+B+C=8π/7)

  四角形面:六角形面=3/7:4/7

このとき,切頂の深さdは数値計算によってd=1.243.

 一方,四角形面と六角形面のでる確率が等しくなるためには6S4=8S6ですから

  S4=π/3  (A+B+C=7π/6)

である必要があり,d=1.164と計算されます.

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【2】(その2)の問題点

 (その2)の計算は,物理的に議論が多いところだと思う.

[1]面が接地したとき,次にころがる方向はその面の辺の長さ比例するはずである.

[2]重心が低くなる面に落ち着く確率が高くなることから計算したものであるが,もしかすると辺の長さは関係ないのかもしれない.

[3]また,ひとつの頂点を考え,その周りの3面のいずれかに落ち着く確率を求めるべきかもしれない.その場合は頂点と面心間が関係してくる.

 いずれにせよ要再考.したがって,ここでの計算方法だ正しいと仮定しての話であるが,rollしたときの各面のでる確率が等しくなるためには四角形面:六角形面=3:4→このとき切頂の深さdは数値計算によって,d=1.179.また,四角形面と六角形面のでる確率が等しくなる(四角形面:六角形面=1:1)→d=1.136

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