■基本単体の直角三角錐分割(その1)

[1]立方体と正八面体の基本単体を球面上に投影した図形は相等しい.

[2]正12面体と正二十面体の基本単体を球面上に投影した図形は相等しい.

このことから,正12面体の基本単体の中に他の正多面体の基本単体を入れ子にすることができる.

[3]立方体の基本単体(テトラドロン)は2通りの2等分が可能であって,それがBCCとFCCの違いになっている.これは3次元だけなのか高次元でも成り立つ現象である.

 今回のコラムでは基本単体を3つの直角三角錐に分割することを考える.

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【1】立方体

 立方体の1/48の直角四面体で,

  P0(0,0,0)=A

  P1(1,0,0)=B

  P2(1,1,0)=C

  P3(1,1,1)=D

にとることができる.底面は(45°,45°,90°)の直角三角形である.

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【2】正八面体

 正八面体の1/48の直角四面体で,

  P0(0,0,0)

  P1(1,0,0)

  P2(1,√(1/3),0)

  P3(1,√(1/3),√(2/3))

にとることができる.底面は(30°,60°,90°)の直角三角形である.高さは正四面体の基本単体の2倍である.

 その二面角は(90°,90°,90°,60°,45°,54.7656°)になる.

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 立方体と正八面体の基本単体を球面上に投影した図形は相等しいので,P1P3上に点E,P0P3上に点Fをとり,点Fを通る垂直面が点E,点Cを通るようにすることができる.

 このとき,ABEC,AFEC,DFECはそれぞれ,直角三角錐ABCDを三分割した直角三角錐となる.

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