■完全数と親和数の公式(その9)

 完全数では,pおよび2^p−1が素数(メルセンヌ素数)でなければならないが,親和数の場合はどうだろうか?

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【1】ソフィー・ジェルマン素数

  p=3・2^n-1−1

  q=2p+1

  r=pq+p+q=(p+1)(q+1)−1

がすべて素数ならば,M=2^npq,N=2^nrのペアは親和数になる.

 pが素数で,かつ,2p+1が素数であるから,pはソフィー・ジェルマン素数である.

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【2】カニンガムの鎖

 xが素数で,2x+1がまた素数となる数xをソフィー・ジェルマン素数という.89はソフィー・ジェルマン素数であるがら,2倍して1を足した数179も素数である.

  2・89+1=179

 面白いことにこの数を2倍して1を足した数359も素数である.したがって,179もソフィー・ジェルマン素数である.

  2・179+1=359

 さらに,この数を2倍して1を足した数719も素数であり,以下同様に6個の素数列ができあがる.89(素数)→  

  2・89+1=179     (素数)

  2・179+1=359    (素数)

  2・359+1=719    (素数)

  2・719+1=1439   (素数)

  2・1439+1=2879  (素数)

  2・2879+1=5759  (非素数)

 このような素数列をカニンガムの鎖とよぶ.素数等差数列に対して「概等比数列」である.

 1122659→2245319→4490639→8981279→17962559→35925119→71850239

は7個の素数からなるカニンガムの鎖である.

 810,433,818,265,726,529,159から始まるカニンガムの鎖は16個の素数からなる.

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