■置換多面体の正軸体版の体積(その2)

 n次元空間充填多面体:2(2^n−1),2^n+2nに対して,n→∞の極限では,スターリングの公式より球近似度が8/πeとなることを示したことがあるが,一般的に,球近似度は等周比で与えられる.

 平面凸集合に関して,周の長さLが一定で面積Aが最大の図形(面積が一定で周の最小な図形)は円であるという事実はよく知られています.そのことは

  L^2≧4πA

という不等式(等周不等式)で表現されます.等号は円のときだけ成立します.

 同様に,3次元凸集合に対し,表面積をS,体積をVとするとS^3≧36πV^2が成り立ちます.等号成立は球のときだけで,すべての立体中で球が表面積に対して最大の体積をもっています.立体図形のS^3/V^2は平面図形のL^2/Aの相当していて,等周比あるいは等周定数と呼ばれます.

 等周不等式

  L^2≧4πA,S^3≧36πV^2

をどんな次元にも適用できるように公式化しましたが,それによると

  n次元表面積^n≧n次元体積^(n-1)n^nπ^(n/2)/Γ(n/2+1)

等号は超球のときに限ります.

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【1】置換多面体の場合

  V0=1,V1=1,Λ0=1,Λ1=1

とする.

 置換多面体の体積公式(角錐分解公式)は

  Vn=ΣNjHj/n・Vn-j-1Vj  (j=0〜n−1)

  Nk^(n)=n+1Ck+1

  Hk=hk/2|x1−a1|=hk/|1−y1|

={(k+1)(n−k)(n+1)/8}^1/2

で与えられる.これらはimplicitな形であって,explicitな形

  Vn=(n+1)^n-1/2/2^n/2

もあることを申し添えておきたい.

 一方,表面積は

  Sn=ΣNj・Vn-j-1Vj  (j=0〜n−1)

であるから,等周比は

  Sn^n/Vn^n-1

ということになる.

 球と比較するするには,

  n^nπ^(n/2)/Γ(n/2+1)

との比をとることになる.

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【2】置換多面体の正軸体版の場合

 その正軸体版の体積は

  Λn=ΣNjHj/n・Λn-j-1Vj  (j=0〜n−1)

  Nk^(n)=2^(k+1)nCk+1

  Hk=(1+n√2−(k+2)/√2)・√(k+1)/2

=(1+n√2−(k+2)√2/2)・√(k+1)/2

=(1+(n−1−k/2)√2)・√(k+1)/2

で与えられる.

 等周比は[1]と同様に計算される.表面積は

  Sn=ΣNj・Λn-j-1Vj  (j=0〜n−1)

であるから,等周比は

  Sn^n/Λn^n-1

ということになる.

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