■(素数)^2−1(その4)

 ひょっとしたら,ステルマー分解が役立つかもしれません.

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【1】ステルマーの定理

 n^2+1の最大素因数pが2n以上となる正整数nをステルマー数と呼びます.n=3のとき,3^2+1=10=2・5→p=5ですから,3はステルマー数ではありません.同様に,

 n=7    7^2+1=50=2・5^2 → p=5

 n=18   18^2+1=325=5^2・13→p=13

 n=57   57^2+1=3250→p=2・5^3・13→p=13

 n=239  239^2+1=2・13^4→p=13

もステルマー数ではありません.

 一方,n=2のとき,2^2+1=5→p=5ですから,2はステルマー数です.最初の30個のステルマー数は,

  n=1,2,4,5,6,9,10,11,12,14,15,16,19,20,22,23,24,25,26,27,28,29,33,34,35,36,37,39,40,42

[補]m=n^2+1のとき,

arctan(1/n)=Σarctan1/{(n^2+1)k^2−(n−1)^2k−(n−1)}

 n^2+1=kmのときだけ

arctan(1/n)=arctan(1/(n+m))+arctan(1/(n+k))が成り立つのですが,ステルマーはどんなarctan(x)もnがステルマー数になっているarctan(1/n)の和として一意に表されることを発見しました.

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