■置換多面体の空間充填性(その286)

[1]R^3の凸な正多面体は5種類ある.正4面体,立方体,正8面体,正12面体,正20面体の5つであり,プラトン立体とも呼ばれる.

[2]R^3の凸な準正多面体は13種類ある.2種類以上の正多角形が各頂点の周りが一定の状態となるように配置した立体で,アルキメデス立体とも呼ばれる.

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[3]R^3の凸な準正多面体は3種類ある.この3つの準正多面体とは正八面体,立方八面体,20・12面体で,正多面体とその双対な多面体の共通部分であって,基の多面体の辺の中点が頂点となる.面はすべて正多角形,辺の次数は4.

 この場合の準正多面体は[2]と定義が紛らわしいが,日本語では[2]を半正多面体,[3]を準正多面体と区別して使うこともある.英語でも前者をsemiregular,後者をquasiregularというが,しばしば逆の意味に用いられることもある.

 しかしながら,高次元を考えると辺の中点の限定する意味はなく,両者の区別は不要である.なお,n≧5のとき,R^nの凸な正多面体は3種類しか存在しない.正4面体,立方体,正8面体を一般化したものがそれである,頂点の数はそれぞれn+1,2^n,2nである.

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