■正12面体スピーカー

 だいぶ前のことになるが,中川宏さんが正12面体スピーカーの外枠を試作したことがあった.多面体の思いもよらぬ応用について書いていて,ふとそのことを思い出したのだが,あのスピーカーはいまどうなっているのだろうか?

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 そのときまで私は,スピーカーというと大きな直方体の箱の中に低音域をカバーする一番大きなウーハー,中音域用のスコーカー(ミッドレンジ),高音域用のツィーターが入っているものしか知らなかった.

 直方体スピーカーは前方への指向性を有するが,正12面体スピーカーは無指向性で驚異の音の広がりを生むという.性能はともかくとして,その不思議なルックスは印象に残る形であった.

 しかし,12面はすべて同じ大きさの正五角形であるから,12個あるスピーカーはすべて同じ音域のものであると思われる.それでどうやって驚異の音の広がりを生むのであろうか?

 私は音楽にはほとんど興味はないが,その疑問はいまでも残っている.一体,誰が何のためにデザインしたのだろう.ご存知の方がおられたら教えて欲しい.

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