■反直観公式(補遺4)

【1】互いに素となる整数

 2つの無作為に選んだ整数が互いに素である確率は1/ζ(2)=6/π^2 (61%)となるます.

 1つの数が素数pi によって割り切れる確率は1/pi ,両方の数が同じ素数で割り切れる確率は1/pi^2になります.2つの数がどちらもpi で割り切れない確率は1−1/pi^2ですから,互いに素である確率はΠ(1−1/pi^2).

 ここで,Π1/(1−1/pi^2)=Π(1+1/pi^2+1/pi^4+・・・)=Σ1/n^2 =ζ(2)

 したがって,2つの整数が互いに素である確率は1/ζ(2)=6/π^2 (0.608),同様にして3つの整数が互いに素である確率は1/ζ(3)=0.832,4つの整数が互いに素である確率は1/ζ(4)=90/π^4 (0.9239)を得ることができます.

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【2】ベンフォードの確率

 自然界に現れる数値の分布は一様ではなく,1で始まることが多い.その確率はlog102=0.3010である.9は最も少ない確率で登場し,その確率はlog10(10/9)=0.0458であるから,最初の桁で1が登場する確率は9の7倍になる.

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