■置換多面体の空間充填性(その165)

 n次元準正多胞体のf1公式に対しては,一時ペシミスティックというようりはほぼ絶望的に感じられたのであるが,正単体系も含め,やっとf1アルゴリズムを完成させることができた.その復習から.

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【1】n次元正軸体版のf1アルゴリズム

[1]ワイソフ構成にx1〜xnを対応させる.ここではコンピュータを用いた総当たり的な手法で求めることを避け,x1〜xrを計算する手間も省きたい.

[2]最後の要素が0のときはxn=0とする.0でないときはxnとする.

[3]最後尾から始めて,初めて現れる0でない変数をxrとする.0が続く間は右隣りと同じ変数を与える.1に対しては等差の異なる変数を与える.

[4]公差は最後の要素が0の場合,Δ=xr.最後の要素が1の場合,Δ=xn√2となる.

[5]ここまできたところで,連y1〜yrを対応させる.たとえば[y1|y2|y3|y4|y5].

[6]組み合わせ数を求めるが,同じ象限で,Q(x1,・・・,xn)から最小偏差にある次数を求める.他の象限の次数は,成分の符号をひとつ変えたもので,最小偏差にある次数を求める.

[7]同じ象限でQ(x1,・・・,xn)から最小偏差にある次数は隣り合う連の長さの積和となる.他の象限の次数は,最後の要素が0の場合,xr→−xrとして0との置換を考えるから,xrの連×0の連.最後の要素が1の場合,xn→−xnとするから,xnの連.

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【2】n次元正単体版のf1アルゴリズム

[7]同じ象限でQ(x1,・・・,xn)から最小偏差にある次数は隣り合う連の長さの積和となる.他の象限の次数は,最後の要素が0の場合,xr→−xr→0として0との置換を考えるから,xrの連.最後の要素が1の場合,xn→−xn→0とするから,xnの連.

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【3】n次元準正多胞体のf1アルゴリズム

 ここではコンピュータを用いた総当たり的な手法で求めることを避け,点Qの座標を計算する手間も省きたい.

[1]ワイソフ構成にx1〜xrを対応させる.先頭から始めて最初の1までx1,2番目の1までx2,・・・,r番目の1までxr.最後の要素が0のときはxr+1=0とする.

[2][x1|x2|・・|xr]または[x1|x2|・・|xr|0]となるが,それぞれの連の要素数をsjとおく.

[3]m=Σsjsj+1+sr・sr+1  (正軸体系で最後の要素が0の場合)

   m=Σsjsj+1+sr      (それ以外)

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